小さい頃の幸せな思い出はなんですか?
深夜0時、蝉の音を聞きながら、誰かわからない小学生のTwitterアカウントを何となく眺めていたら、小学生の頃の出来事を思い出した。
私が通っていたのは、自宅から歩いて5分足らずの1学年1クラスしかない小学校。
背がみんなより頭一個分高かった私は、見た目だけはだいぶ大人びていたと思う。
学校の方針として小学生6年生のお兄さんお姉さんが、小学1年生の面倒を見てくれることになっていた。
その中で、いつも優しく一緒にいてくれた、小学6年生のむーくん。
放課後はいつのまにか一緒に過ごすようになっていて、鉄棒のところで逆上がりの練習を手伝ってくれたり、楽しい時間を過ごした。
むーくんは本当に優しくて、そのおかげで小学校は嫌なこともあったけど、安心できて、あったかい気持ちになれていた。
でも、すぐお別れ。むーくんは卒業してしまった。
そして卒業式の後に、同じ学年の友達から言われた。
「むーくん、〇〇(私)のこと好きだったんだよ。」
人伝えに好きと言われると、妙にリアルだった…。
でも、なんとなくわかっていた。いや、わからないふりをしていたのかも。
いつもそばに来てくれたし、単に子どもとして可愛がってくれているとは違った。
中学にあがる頃は、彼も精神的に大人になりかけているから、気持ちは伝えないことにしたんだろう。
私は好きだったのかな?
小学1年生で恋愛感情とかよくわからないけど、でも一緒にいてほんわかする自分がいることはわかっていた。
卒業後も、運動会の時はいつも来てくれていて、休憩中におしゃべりした。来てくれて嬉しかったな。
男兄弟がいない私にとっては、理想のお兄ちゃんだった。
しばらくして、むーくんに彼女ができたことを知ることになる。
不思議とショックではなかったけど、こうやってみんな恋愛していくんだろう。と、幼心ながら感じたのを覚えている。
あぁ、むーくんも先に行っちゃった。みたいな。
いま彼は何してるのかなぁ。
小さい頃の思い出は、すごく儚くてキラキラしてるし、小さい炎みたいに、ほわほわしてて温かい。
初めて大切に想ってくれた人。私にとってすごく大切な思い出。
これからもずっと、心の中に大切にしまっておこう。